まちのデータを有効活用するための環境整備を。「スマートインフラ研究会」

渋谷データコンソーシアム
金行美佳(FDS コンサルタント)

渋谷未来デザイン コンサルタントの金行美佳です。私は、いわゆるまちづくりを専門に、渋谷駅周辺をはじめとしたターミナル駅周辺のエリアビジョンづくりや、都市開発に携わっています。

渋谷未来デザインでは、立ち上げ初期から関わっており、居心地が良くて永く愛されるまちを作るための仕組みや制度づくりに取組んでいます。
ここでは、最近私が取り組んでいる、データコンソーシアム内のプロジェクトである「スマートインフラ研究会」についてご紹介します。

まちのユーザーがより活動しやすく、サービスを展開しやすい環境整備にむけて

スマートシティ化の機運が高まる中で、渋谷駅周辺の様々な地域で、センサーやスマートポールを設置し、都市空間のデータを取得することが検討されています。
それ自体は歓迎すべきことですが、データを取得して何を成し遂げたいか、必要なデータは何か、そのデータはどのような形式で取得するのか…、全体で議論がないまま地域ごとバラバラに検討が進んでいました。
せっかくデータを取得しても、それを創造的に活用し、渋谷のまちのユーザーが活動しやすく、サービスを展開しやすい環境を提供できなければ意味がありません。
スマートインフラ研究会は、そのような環境整備を行うことを目的に発足し、今年度で3回勉強会を開催しました。

勉強会では、有識者へのヒアリングや、データを取得して成し遂げたい将来像、手段の一つとしてのスマートポールの共通ルール(案)を検討しました。
特に有識者の方々からは、「機器の設置やデータを取ることを目的化しない」「データを取った先のありたい都市の姿を持つことが大事」と、頭にあってもつい見失いがちな大事な視点をアドバイス頂きました。

今後は、このルールをどうやって実装するか、どこにインフラを設置するか、集めたデータを誰がどのように管理・運用するか、検討すべき事項は山積みですし、特に、集めたデータの扱いは、データコンソーシアム全体で考えるべきことでもあります。
一歩一歩、検討を積み重ねて、まちのユーザーにとって最適な環境整備を目指したいと思っていますので、ご興味のある方はぜひ参画ください。

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