「やりたいことがあれば“いま”始めよう!」先輩たちから教わる、世界と繋がる第一歩

レポート

渋谷未来デザインとJALカードがストリートスポーツを愛する高校生・大学生向けに開催したイベント「世界とつながる第一歩」。2部構成の1部は、パルクールの泉ひかりさん、ブレイキンのKATSU-ONEさん、ダブルダッチのKO-YAさんと、ストリートスポーツを舞台に世界で活躍する3名がゲストで登場。彼らは若い頃に海外に行き、異文化に触れることで、さまざまな可能性や人生を楽しむコツを掴んできました。そして、2部では、これから自分でお金を管理する世代に向けて、クレジットカードやマイルの仕組みを学べるワークショップが開催。
自身の経験をもとに3名がこれから世界に羽ばたく高校生・大学生に向けて、若い頃から海外に行くこと、挑戦することの意義をどのように語ったのでしょうか。

 

渋谷未来デザイン×JALカード Special EVENT 『世界とつながる第一歩』
<登壇>
泉ひかり(JALオフィシャルサポート選手 パルクール)
KATSU ONE(日本ダンススポーツ連盟 ブレイキン本部長 ‘24パリ五輪 日本代表ヘッドコーチ)
KO-YA(DOUBLE DUTCH REG☆STYLE)
ファシリテーター:渡邊マーロック(渋谷未来デザイン)

 

パリ2024オリンピックのブレイキンの監督を務めた渡邊マーロックさんがファシリテーターを務めた本セッション。ゲストの3名ともストリートカルチャーやユースカルチャーを牽引する存在でもあり、冒頭からリラックスした雰囲気で進行していきました。

最初に渡邊さんが投げかけた質問は、「初めてプレイヤーとして海外に行った時のことを教えてください」。初海外は3名とも共通して高校卒業した19歳の時で、英語が話せずに悔しい思いをしたと話します。来場者にとっても近い将来自分にも起こりうることなので、興味深いエピソードは参考になったのではないでしょうか。

「19歳のときにパルクールの友人が留学しているデンマークにいきました。デンマーク語が共用語ですが片言の英語でいけるだろうとたかを括っていました。Wi-Fiも持っていかず、クレジットカードもない状態で、電子辞書だけ持って(笑)。本当に何ひとつ上手くいかずにボロボロでした」(泉さん)

「僕も初めての海外は19歳のとき。その次に一人で海外に行ったのがオーストラリアです。そこで知り合った友人が家に泊めてくれたり、ご飯を作ってくれたりして3週間くらい過ごしました。英語はまったく喋れなかったので、勉強しておけばよかったと後悔しましたね。帰国したらそのまま中学1年生の英語の教科書を借りて勉強しました」(KATSU ONEさん)

「僕も19歳のときでベルギーです。一番嬉しかったのは、海外に友達ができたことに感動しましたね。僕も英語は喋れなかったけど、ダブルダッチという競技を通じて分かり合える部分はあったので、もっともっと世界中に友達を作りたいと思いました」(KO-YA)

パルクールやブレイキン、ダブルダッチはストリート発祥のため、コミュニティの絆が深く、仲間意識が非常に強い点が特徴であると渡邊さんは補足します。つづいて、渡邊さんは「海外での活動を重ねるなかで感覚や価値観の変化などはあったか?」と聞きました。

「英語ができればもっと仲良くできたという思いが強くて、アメリカに留学しました。留学中に海外の大会に出られるようになってきて、英語が喋れなかった時に知り合った友人に久々に会ったんです。私は英語が話せるようになっていましたけど、彼女は日本語が話せるようになっていました(笑)」(泉さん)

「若い頃はニューヨーク、ロンドン、パリは無意識にかっこいいと思っていた。実際は電車は遅れたり、買ったTシャツが1回の洗濯で着られなくなったり、治安が悪かったり。そんな経験を繰り返すと、日本の方がいいかもって(笑)。逆に発展途上国にいくと、日本にはなんでもできる環境があるのにやらない人たちがいるのはもったいないなって」(KATSU-ONEさん)

「日本がもっと好きになりました。海外はもっとシンプルで気を遣わなくていい部分が良いのですが、日本には人を気遣える文化があって素敵だなと思いました。ダブルダッチは一人ではできない競技なので、気遣いはチーム作りにも活きていますし、海外経験がなければ意識的にできていなかったと思います。一方、海外では自分の意見はしっかりと主張しなくてはいけないので、そこも大事にしています」(KO-YAさん)

上記以外にも、パリでスリに遭った経験やロストバゲージの苦労エピソード、「海外でいろいろ経験して帰国すると、謎の無敵感が溢れる!」というKATSU ONEさんの熱い想いなど、興味深いトークが次から次へと登場し、大いに盛り上がりました(KATSU ONEさんの言葉によれば「3時間は喋れる!」とのこと)。最後に、「海外ではどのような方法で決済をしていますか?」という質問がされましたが、海外では日本よりキャッシュレスが当たり前となっているようで……スリの話もありましたが、海外では現金払いを選ぶことは非常に少ないようです。

「海外だとクレジットカードでタッチ決済ですね。海外では現金で払おうとするとすごく嫌な顔をされる(笑)。そもそも現金が使えないお店も増えてきました」(KATSU-ONEさん)

来場しているのは高校生と大学生で、まだクレジットカードを持っていない方も海外経験がない方も多く、みなさん興味深そうな面持ちでトークに耳を傾けていました。3人は来場者に向けてこのようにメッセージを伝えます。

「いろんな挑戦をしたからこそ切り拓けた道がある。これをやりたいけど……って止まっていることがあれば、今日、今からでも始めてください」(泉さん)

「人生は1回です。自分は30歳を超えて、だんだんと責任が増えてきて1人でふらっと海外にいけなくなってきました。若いうちの特権なのでどんどんと海外に行って、見たことのない景色を見て、食べたことのないものを食べて、一生をかけて地球と遊んでください。(KO-YAさん)

第2部では、 クレジットカードやマイルの基本的な知識について学びます。一昔前では考えられないくらいに、現在ではさまざまな決済手段が存在します。クレジットカードは18歳(※発行会社により異なる)から申し込みすることができますが、マネーリテラシーを学んでいないとリスクもあります。一方で、利用によってマイルやポイントがたまることや、カードによっては海外旅行保険が付帯されているなど、お得な使い方もできます。

座学で基本的な仕組みを学んだ後は、本イベントのために作成されたカードゲーム「マイラー」(「マイルをためて旅行に行く」をコンセプトにした戦略的カードゲーム)を使って、JALカードとマイルのため方・使い方の理解を深めました。

これから世界へ羽ばたく世代にとって、先輩の経験に加えて、大事なお金とクレジットカード、マイルの仕組みを学んだ2時間超。「思い立ったら、まず行動」というメッセージが強く印象に残りました。参加者アンケートではイベント参加に対して「大変満足」と回答した人が85%で、来場者のみなさんも強く背中を押されたはずです。