昨年を上回る22,105人が来場!!『TOKYOもしもFES渋谷2023』多くの来場者が防災体験!

レポート
オープニングセレモニー テープカットテープカット (左から:髙橋忠雄 こくみん共済 coop 代表理事 専務理事、長谷部健 渋谷区長、 金山淳吾 渋谷区観光協会 代表理事)

一般財団法人渋谷区観光協会と、一般社団法人渋谷未来デザイン、こくみん共済 coop <全労済>(全国労働者共済生活協同組合連合会 )の3団体は、渋谷区の共催のもと、『TOKYOもしもFES渋谷2023』を2023年9月2日(土)・3日(日)の2日間にわたり、開催いたしました。

会場の様子

初日の9月2日(土)11時より開始したオープニングセレモニーでは、渋谷区長 長谷部 健氏、一般財団法人渋谷区観光協会代表理事 金山 淳吾氏、こくみん共済 coop <全労済>代表理事 専務理事 髙橋 忠雄氏が登壇しテープカットを行いました。冒頭、長谷部区長から「防災グッズや、インフラに係る体制などを知ると安心できるので、そういった意識をもって回ってもらえると嬉しい。ぜひ楽しみながら防災・減災の知識を身に着けてほしい。」と挨拶があり、『TOKYOもしもFES渋谷2023』がスタートしました。

渋谷区内のビジョン

今年は“関東大震災から100年”の節目の年ということで、渋谷区内のビジョンやサイネージでもイベントの告知と啓発活動を実施し、「防災・減災」に対する意識を醸成。また会場内には、増加するインバウンドに対応した英語パネルを設置しました。その結果、会場の代々木公園には2日間合計で昨年を上回る約22,105人が来場しました。会場内には、さまざまな企業・団体による視聴・体験エリアや楽しく防災知識を学ぶ「もしもの学校」など、フードエリアも含め合計73社の主催及び出展・協力企業が参加しました。また、ステージでは12のステージコンテンツも行われ、家族連れなど多くの方々が楽しみながら「もしも」の備えを体験する様子が伺えました。

会場内サイン(英語)
参加者の様子

今回初となるエネルギーエリアには、大規模災害によって全ての電気が止まった時を想定し、「動く電源」として活躍が期待されるプリウス・アクアなどの給電車を展示したトヨタブースが登場。 “「クルマで給電」で備えるこれからの避難生活”をテーマに、冷房や冷蔵庫、情報収集のためのテレビなど避難生活に必要不可欠な電力の体験ができる「4つのテーマテント」をはじめ、もしもの際の給電車の使い方を体験することができる「給電デモ体験」や、給電車1台でどれだけの電気製品を動かすことができるかを予想し、実際に繋げて動かす「電力ぴったりチャレンジワークショップ」が実施されました。参加した人からは「給電車で5日間生活できるだけの電力を賄えるとは驚いた。(女性・30代)」「もしもの時に電気の供給がクルマからできるのはすごい。子供たちは電気があるのが当たり前だと思っているので、電気の大切さを知る良いきっかけになったと思う。(男性・30代)」「クルマは移動だけじゃなくて、電源として使えることを知って、色々進化しているなと思った。地震の時にも活躍できると思う。(男の子・小学6年生)」と、大人から子供まで幅広い年代の方々が、避難生活時における電力の大切さや給電車の魅力を実感している様子が伺えました。

エネルギーエリアの様子
給電デモ体験をする来場者

さまざまな企業ブースで、新しい「防災・減災を学ぶ」をコンセプトにした新エリア「もしもの学校」では、こくみん共済 coop がVRを使った巨大地震の体験ができるブースを出展しました。キッチンや教室など、様々なシチュエーションでの地震体験ができることもあり、実際に体験した人は「大きな地震を経験したことがないので、VRを使うことで身近に感じることができたことが良かった。(女性・20代)」「学校教諭なので、生徒には地震が起きたら机の下にもぐって机の脚を持つように指導しているが、VRで見てみると、机の脚を持つことすらままならないというように感じた。(女性・20代)」「動画で揺れているシーンを見るのとは違って、周囲を見渡すことができたので、揺れた時に周りでどんなことが起きるのか、様々な気づきを得ることができた。(男性・30代)」など、普段の生活では感じることができない地震被害の恐ろしさに驚いている様子でした。

VR地震体験

また、もしものための食体験として、自衛隊の炊事車によるカレーの炊き出しが行われました。整理券は配布開始から1時間で終了、限定600食のカレーはあっという間に提供終了となる人気ぶりでした。実際に自衛隊カレーを食べた方は「災害の際にこういった温かいものを食べられるのは助かる。(男性・30代)」「感謝しかない。生きる気力が湧くと思う。(女性・20代)」などの感想が聞かれました。

自衛隊カレー

その他にも、災害の際に活躍が期待される液体ミルクの体験会や、身近なものでローリングストックを体験できる防災ポシェットづくりのワークショップ、防災にまつわる100のトピックをシンプルにまとめた「もしもの100」の展示や、「たすけること」と「たすけられること」を伝える高齢者体験スペース等、防災・減災を考えるキッカケとなる数多くのブースが出展され、子供から大人、高齢の方まで幅広い年齢の方々が楽しみながらも真剣なまなざしを向けていました。

もしもの学校

サバイバルエリアでは昨年に引き続き、「もしも」に備えた体力作りを体験できる障害物ミニレース「SPARTAN RACE」が開催された他、今回初となる鬼ごっこスポーツ「パルクール鬼ごっこ体験会」に多くの人の姿がありました。参加した人からは「結構難しかった。災害の時、どれくらい動けるか分かったし、動ける自信がついた。(男の子)」「体が思った以上に動かなかった。日頃から備える必要があると思う。(男性・40代)」といった感想をいただきました。年齢を問わず体を動かしながら、もしもに備えた体力づくりの大切さを学んでいる様子でした。

スパルタンレース
パルクール鬼ごっこ

ステージエリアも大きな盛り上がりを見せました。初日には、岡山大学とこくみん共済 coop岡山推進本部、岡山市の産学官連携で開発した「ぼうさいPiPit!ダンス」を披露。「周りの人と助け合う」「頭を守る・しゃがむ・動かない」「確認をする」といった、地震が起きた時に求められる3つのポイントが取り入れられ、ダンスをしながら防災について学ぶことができます。ステージ上では、こくみん共済 coop公式キャラクターのピットくんに合わせ、子供たちが一生懸命に体を動かしていました。

ぼうさいPiPit!ダンス

2日目には、テレビ局の垣根を超えたトークショー「みんなの防災+ソナエコラボステージ」を開催。各テレビ局のアナウンサー6名と気象予報士の木原実さん、そして人気のキャラクターたちが集結し、防災について楽しく学べるトークショーを披露しました。参加した来場者は、おすすめの防災グッズの話に耳を傾けたり、防災に関するクイズに参加するなど、大人から子供まで盛り上がりを見せました。

「みんなの防災+ソナエコラボステージ」

2回目の開催となった「TOKYOもしもFES渋谷2023」は、来場者・出展社の方をはじめボランティアで参加した方々にも「気づき」や「体験」を通して、もしもの備えの重要性を、より身近に感じていただけたイベントとして、無事終了いたしました。

来場した多くの方からは、「子供たちにもいい刺激になったと思う。大人も知らなかったことも多く、災害時の備えを考えるきっかけになった。」「自分が考えていた常識と実際の答えが違うことが多くてびっくりした。楽しみながらも勉強になった。」「日常生活で防災・減災を考えたことが全くなかった。お菓子のローリングストックなど、できることからやろう思った。」など、予想を上回る形で防災・減災を楽しく体験いただくことができました。また、千葉で自治会長を務めているという男性は「自分の町でもこういったことができたらと思って見に来た。近所の人も防災意識は低いと思うので、お祭り感覚で防災意識を高められる方法はとても良いと思う。」と話していました。

参加した出展社からも、「災害弱者向けの展示ができればと思い参加した。参加団体と直接話ができて、実際に体験することができて良かったという声をもらい、いい機会になった。」「当然企業なので営利を求めていく部分はあるが、防災・減災という社会貢献という観点から企業の存在意義を感じてもらえることができた。」と、改めて企業の視点から防災・減災について考えることの重要性についての声が多く聞かれました。

また今回は、日本財団ボランティアセンターと青山学院大学シビックエンゲージメントセンター協力のもと、2日間で約120名のボランティアに参加いただきました。参加した方からは、「最近、水害などの災害が多いので、自分自身の防災意識のアップデートもできたらと思った。来場者が多く、関心がすごく高いと感じた。」「初めてボランティアに参加した。災害が起こった時には、被災地のボランティアにも参加したいなと思った。」という声が聞かれました。また、勤務先が渋谷区だという女性は「昼間人口が多い渋谷区が、災害の時に大きな混乱が起こらないように活動をしていることを知ることができた。自分自身も、地震の際の避難場所が代々木公園ということも今回初めて知れたので、参加して良かった。」と話していました。

大盛況で幕を閉じることができた「TOKYOもしもFES渋谷2023」。改めて、防災・減災に対する想いを、主催団体の代表3名はこのように語っています。

渋谷区・副区長 杉浦 小枝氏
関東大震災から100年という節目に開催できたというのは、とても意義が大きいと思う。渋谷区は住んでいる人が23万人、来街者も住民と同数の23万人。そういう方に向けて防災・減災をどう啓発していくかが課題となっている。来街者の方にも「TOKYOもしもFES渋谷」に参加していただいて、楽しみながら防災に触れて、考えるきっかけにしてほしい。

一般財団法人渋谷区観光協会代表理事 金山 淳吾氏
「防災減災は、非日常時にどう動けるかということ。本当は日頃から考えることが必要だが、それでは窮屈になってしまう。イベントを通して、少しずつ知識をストックしていくことが大事だと思う。渋谷は昼間人口が多く、日中数十万人がいる特殊な街。大災害が起こった時に大混乱になる可能性がある。そうならない備えを、地域を挙げて整えていきたい。

こくみん共済 coop <全労済>代表理事 専務理事 髙橋 忠雄氏
助け合いは、助けたり助けられたり。大災害が起きた時にみんなが助けられる側になってしまっては窮地に陥ってしまう。まず自分で自分を守れる人を増やすことが大切。その人たちが、助けを必要とする災害弱者を救っていくという循環を作っていきたい。防災減災をもっと手軽に身近に感じてもらいたいし、このイベントが年1回ご自身の備えを見直していただくきっかけになればと思う。今後はこうした動きを全国各地で展開できたら良いなと考えている。

これからも「もしもプロジェクト渋谷」は、一人一人が「もしも」の日のために何ができるかを考え、備えることにつながるきっかけをさまざまな活動を通じて提供して参ります。

「もしも」は「いつか」必ず起こるもの。
しかし「もしも」に備えれば未来は大きく変わるはずです。
みなさんも「もしも」の日のために何ができるか一緒に考えてみませんか?

今後の「もしもプロジェクト渋谷」の活動にもご注目ください。

公式サイト: https://moshimo-project.jp/
お問い合わせ先: info@moshimo-project.jp