こくみん共済 coop〈全労済〉 、渋谷区観光協会、渋谷未来デザインの3団体が主催し、渋谷区の後援を受けて実施する、共創による防災・減災の普及啓発活動『もしもプロジェクト渋谷』がスタートしました。
もしも首都直下地震が起きたら、多くの交通機関がストップし、帰宅困難者は約500万人、避難生活者は約300万人にのぼり、食糧も不足するという被害予測があります。また予期せぬ災害の発生により、75％もの人が思考停止に陥り、適切な行動ができなくなるといわれています。
「もしも」は「いつか」必ず起こるもの。しかし「もしも」に備えれば未来は大きく変わるはずです。本プロジェクトは、暮らす人、働く人、遊ぶ人など、多様な人が集う渋谷を舞台に、一人ひとりが「もしも」の日のために何ができるかを考え、備えることで、レジリエントな街づくりをめざす取り組みです。
3月6日（土）キックオフイベント『もしも会議』オンラインライブ配信実施
キックオフイベントとして、プロジェクト発表会とトークセッション『もしも会議』をオンライン配信にて実施しました。
まず、こくみん共済 coop 専務理事 﨑田弘氏が登壇し、ご挨拶とあわせて「堅苦しいイメージではなく、多くの人に参加してもらえる取り組みにしていきたい」と、プロジェクトに寄せる想いをお伝えしました。
こくみん共済 coop〈全労済〉 専務理事 﨑田弘氏
その後、DE Inc. Co-CEO 牧野圭太氏と渋谷未来デザイン 理事・事務局次長 長田新子からプロジェクトの全体像をお話しするとともに、後援している渋谷区長 長谷部健氏が加わり、渋谷区での防災・減災の取り組みをトーク形式で紹介。
さらに、防災・減災の専門家である危機管理教育研究所 代表 国崎信江氏、社会派クリエイティブディレクターとして様々なメディアで活躍中のarca 代表 辻愛沙子氏を迎え、「もしも、渋谷で大地震が起きたなら」というテーマでトークセッションを行いました。
左からDE Inc. Co-CEO 牧野圭太氏、渋谷未来デザイン理事 長田新子、arca代表 辻愛沙子氏、危機管理教育研究所代表 国崎信江氏、渋谷区長 長谷部健氏、こくみん共済coop専務理事 﨑田弘氏
トークセッションでは、渋谷区が行っている取り組みに触れながら、街中の壁面などに避難場所の方向を矢印で示すアート「アロープロジェクト」に対し、こくみん共済 coop 専務理事 﨑田氏が「こうしたクリエイティブのチカラも使用した、新しい防災モデルを多様性の街、渋谷からつくることができれば」と発言すると、辻氏からは、「自分が生み出すクリエイティブが、社会のため、誰かのため、自分のためになるということは挑戦しがいがある」「“もしも”という言葉は、その先に決められた答えがあるわけではなく、自分で考える挑戦的な言葉でいい」「（防災・減災は）自分達のアイデアや日常の延長線にあると改めて感じた」等の意見が出されました。
渋谷未来デザイン理事 長田新子、arca代表 辻愛沙子氏
国崎氏からは、本プロジェクトが取り組む「もしもリーダーの創出」について、「いざというとき、みんなが他の人を導けるリーダーになっていくためには、日頃からイメージすること（災害が起きたらどうなるか、どう行動するか）が大切。今回のプロジェクトに参加してみることにより、まず興味を持つきっかけができると期待している」との意見が寄せられました。
危機管理教育研究所代表 国崎信江氏
また、長谷部氏からは、「こうして民間団体にご協力いただけることは心強い」との言葉をいただきました。
締めくくりに、﨑田氏から「より多くの人に参加していただくために、本日のような楽しさと広がりをもった議論が大切。ディスカッションを重ねながら、プロジェクトを進めていきたい」と述べ、手ごたえを感じるキックオフイベントとなりました。
左から、渋谷未来デザイン理事 長田新子、危機管理教育研究所代表 国崎信江氏、こくみん共済coop専務理事 﨑田弘氏、渋谷区長 長谷部健氏、arca代表 辻愛沙子氏、DE Inc. Co-CEO 牧野圭太氏
「もしもプロジェクト」今後の活動予定
「もしもプロジェクト」は、2021年春季は、次のような活動を展開する予定です。
3月11日(木) 2:46黙祷プロジェクト
被災地である岩手と渋谷を繋いだ 2:46黙祷プロジェクト。
渋谷では、ミヤシタパーク屋上から2時46分に黙祷をささげるほか、防災・減災に関するトークイベントを予定。その様子は、ミヤシタパーク屋上に設置するビジョンで映し出し、岩手県とも中継します。
5月1日(土) ～14日(金) MOSHIMO WEEK SHIBUYA
渋谷という街全体を使い、防災・減災を体験できる様々な取り組みを展開します。
ポスター、フラッグなど震災への意識を高めるサイネージ、防災・減災を学ぶ展覧会「もしも展」や、防災グッズを集めたセレクトショップ「もしもストア」などを展開予定です。
もしもプロジェクト渋谷（MOSHIMO PROJECT SHIBUYA）
主催：こくみん共済coop〈全労済〉、一般財団法人渋谷観光協会、一般社団法人渋谷未来デザイン
制作：DE Inc.、株式会社シブヤテレビジョン
https://moshimo-project.jp/
