都市データ勉強会♯1「環境データ」レポート

レポート

最新の都市データの事例共有と一般社団法人渋谷未来デザイン、一般社団法人シブヤ・スマートシティ推進機構の会員間の連携を図るオープンな勉強会を開催しました。
「都市データ勉強会」は、一般社団法人渋谷未来デザインが主催でオンライン、オフラインのハイブリッドで年3回実施を予定しています。2024年度は渋谷で大きな課題となっている「環境」「安全・安心」「交通」の3つのコンセプトを設定します。

開催概要
日時:7月17日 19:00〜 @GAKU
プログラム:
1.開会の挨拶
2.環境データ/SSCA Project のお取り組み(ダイキン工業テクノロジーイノベーションセンター、大阪大学)
3.企業事例:東急不動産様の環境事業
4.環境に関するトレンド・取組紹介
5.クロストーク
6.データ連携基盤について
7.SIW2024について
8. ネットワーキング

環境データ/SSCA Projectのお取り組み
ダイキン工業テクノロジーイノベーションセンター河野様から、データインフラである「空調」によって取得した都市のデータを活用することで「街の健康状態」を可視化、安心・安全でサステナブルな「シブヤ」の姿を目指す「クールダウンプロジェクト」のこれまでとこれからの取り組みについてお話いただきました。またシブヤの空気を冷やすことにより生まれるポジティブなサイクルをプロジェクトの理想としてシュアしました。
大阪大学准教授鈴木様から、大阪大学のZEB取組みや室内の気流の見える化、人流と空調機の負荷の対比などの連携事例についてお話ただいました。


企業事例:東急不動産様の環境事業

東急不動産 松本様から「WE ARE GREEN」という方向性で、脱炭素社会、循環型社会、生物多様性の環境課題への取り組みについて施設の再生エネルギー活用、建物の長寿命化、施設の緑化や屋上菜園などについてお話いただきました。環境を起点とした事業機会の拡大のサイクルを回すことで、持続的な社会につながることができるという、環境価値を経済価値につなぐ視点でお話いただきました。


環境に関するトレンド・取組紹介

パノラマティクス 主宰 齋藤様から環境に関するトレンドについてお話いただきました。


クロストーク

テーマ「シブヤの環境課題における都市データの利活用と課題」
ご登壇いただいた4名と一般社団法人渋谷未来デザイン代表理事小泉で、「シブヤの環境課題における都市データの利活用と課題」をテーマにクロストークをしました。渋谷における環境データの収集と活用に関する現状と課題が明確になり、さらに今後あるべき環境ビジョンについても深い議論が交わされました。

●渋谷のまちの環境面からのデザイン
渋谷のまちの環境面からのデザインが今後重要になり、それができる基盤ができつつあります。その基盤をもとに今後デザインをしていく「環境ビジョンづくり」をする必要があります。環境面からのデザインはまちの魅力向上につながることでも意義があります。

●データの活用
データを使いこなせていない現状があり、今後はエネルギーマネージメント以外にもデータを活用することが考えられます。また活用することで、渋谷のプロジェクトを先進的なものにして、世界に広めることができると考えられます。

●データのオープン化とイノベーションの関係について
データを販売するなどのビジネスにすることにより、他のイノベーションが起きない可能性があります。都市開発においては、ディベロッパー間の協力が重要であると考えます。
またデータを集めることが目的化しており、データを道具として利用することが重要になります。

●アカデミアの役割りについて
各分野においての現状の把握、可能性の研究などアカデミアの役割が重要であると考えられます。


データ連携基盤について

都市データ活用推進担当課長 加藤様から渋谷区都市データ活用推進と一般社団法人シブヤ・スマートシティ推進機構の活動についてお話いただきました。

SIW2024について
一般社団法人渋谷未来デザインから今年度の「SOCIAL INNOVATION WEEK2024」についてお話しました。